赤羽一嘉国土交通相
7月17日、「Go Toトラベル」キャンペーンの東京発着を対象外とする方針などについて、記者会見する国土交通相の赤羽一嘉 Photo:JIJI

 コロナ禍で落ち込んだ経済回復の目玉だったはずの観光支援事業「Go To トラベル」が、しゃれにもならない「Go To トラブル」となって迷走を続ける。

「ウイルスは人と共に動く」(政権幹部)。この大原則からすれば、急速に感染者が増加する中でなぜGOサインを出したのか理解できない。現に7月20日付の朝刊に掲載された世論調査の数字がはっきりと示している。共同通信によれば、支援事業の対象から東京発着の旅行を除外した政府の対応について、「全面的に延期すべきだった」との回答が62.7%。さらに政府のコロナ対応全般に対する評価でも「評価しない」は59.1%に上っている。

 もともと「Go To トラベル」は8月からの実施で準備が進んでいたが、7月23日(海の日)、24日(スポーツの日)が絡む4連休にホテルなどの宿泊予約が増えたため、「わずかの違いで割引を受けられない人が出るのはおかしい」(政府筋)との理由で、22日からの前倒し実施の方針が固まった。観光庁がこの方針を発表したのが7月10日。その時点で東京都の新規感染者が再び増加に転じていた。会見を行った国土交通相の赤羽一嘉の顔にも苦悩の色が浮かんだ。