スウェーデン
ロックダウンを回避し続けたスウェーデンでは、スペインやイタリア並みにコロナ感染者が増加してしまった。独自対策は失敗だったのか Photo:123RF

ロックダウンから距離を置く
スウェーデンのコロナ対策への評価

 新型コロナウイルスの感染対策の一環として、世界各国は都市封鎖(ロックダウン)を採用した。その結果、各国の経済は需給の両面で悪化し、成長率は軒並みマイナスとなった。5月以降、各国はロックダウンの段階的な解除に踏み切り、経済活動は徐々に再開することになった。しかし足元では、感染拡大の第二波が意識されており、再びロックダウンを採用する国も出始めている。

 感染拡大を抑えるうえで、ロックダウンという手段は非常に有効とされているが、一方で社会経済活動に深刻な悪影響を与えるという、看過できない副作用がある。そのため、ロックダウンという手段は持続性に欠けると言わざるを得ず、一種の「劇薬」であるとも表現できるだろう。そのため少なくない国で、ロックダウンを通じて感染を抑え込もうという政府への反対運動が高まるようになった。

 東京でも7月に入り、連日100人から200人の感染者数が確認されている。感染者数が増えている背景には、PCR検査の対象を拡大させていることもあるが、感染経路が不明な市中感染も増えているようだ。とはいえ政府は、緊急事態宣言の再発令を見送っている。実際に社会経済活動への悪影響を考えると、再発令のハードルは極めて高いといわざるを得ないだろう。

 新型コロナウイルスの世界的流行はすでに半年近く続いており、残念ながら本格的な収束に向けた展望も描けない。この間、一貫してロックダウンから距離を置き、新型コロナ対策で独自路線を行く国の1つに、北欧のスウェーデンがある。

 スウェーデンの感染対策の最大の特徴は、各国が有効と考えて採用したロックダウンという手段を、今の今まで回避し続けていることにある。