テレワークで変わること
今回、テレワークになって何が変わったのでしょうか。
テレワークは、年功序列、時間序列ではなく、「成果序列」という当たり前の世界にシフトする大きなインセンティブを与えることになります。
個々人がリモートワークで成果を挙げるわけですから、個人の成果が一目瞭然です。
それだけではなく、上司の能力もよく見えるようになります。
みんなが職場にいて、長時間労働していれば、上司の曖昧な指示でも、みんなで議論しながら仕事ができますが、テレワークですぐれた成果を出そうと思えば、上司がきちんと仕事を振り分けないといけません。
だからテレワークは、上司の能力も部下の能力もまる見えになるのです。
これからの日本では、年功序列や長時間労働から、成果序列、生産性重視の価値観に移っていくと思います。
オンラインミーティングもやってみれば、意外と不便ではないことに気づきます。
今まで、全国の支店長は会議では必ず本社にきていた。でも考えてみたら、移動時間がもったいない。
年に数回は対面でもいいが、さすがに毎月は必要ないだろう。
そんな人が増えてくるので、これから日本の労働生産性も、間違いなく上がると思います。
今回のコロナを通じて、市民の多くが「非接触」でもなんとかやってみようと工夫しながら仕事をしています。
もちろん、ワクチンができれば、みんなでハグもできるでしょうが、人間は臆病ですから、ワクチンができても、しばらくはカラオケやハグはやめておこうという人も結構いることでしょう。
ですから、このコロナショックの間に「非接触ビジネス」のやり方をしっかり考えた企業にとっては大きなチャンスが生まれるかもしれません。
そう考えれば、都道府県を越えた移動が解禁されても、なかなか移動しにくいでしょうから、日本経済が落ち込むことは避けられません。
しかし、この間にいろいろな新しい仕事の仕方を考えた会社や個人にとっては、コロナ終息時には大きなチャンスが訪れるかもしれません。
続きは次回にしましょう。
過去の僕の『哲学と宗教全史』全連載は「連載バックナンバー」にありますので、ぜひご覧いただき、楽しんでいただけたらと思います。