インターンシップもオンラインが主流に Photo:PIXTA

2021年卒の採用活動が終わりに近づき、すでに22年卒向けのサマーインターンシップが始まっている。人気企業の採用から育成までを支援するダイヤモンド・ヒューマンリソースの採用コンサルタント、福重敦士氏が、学生・企業双方の視点から、良いインターンシップとダメなインターンシップの違いを解説する。

最もダメなインターンシップは
「プロパガンダ型」

 すでにサマーインターンシップが本格化しています。新型コロナウイルスの影響で、インターンシップも当然昨年までとは様変わりしています。本来インターンシップは、学生が興味を持った企業において、グループワークなどを通じて現場の仕事の一端に触れてみる「就業体験の場」であり、企業や働く社員の雰囲気を実際に肌で感じるためのイベントだったはずです。

 学生にアンケートをとると、インターンシップの良しあしは「アクティブな時間がどれだけあったか」で決まります。つまり、体験型のインターンシップであることが従来は重要視されていたのです。

 ところが、21年卒の就職・採用活動がそうであったように、コロナ禍では学生を会社に集められず、体験の場を与えることが難しいのが現状です。それ故に、22年卒向けのインターンシップはどうしてもセミナー色の強いものになりがちです。

 そのような制約がある中で、企業にとっては、優秀な学生に関心を持ってもらうためにインターンシップをどう企画するかが重要になってきます。特にこの時期に行われるサマーインターンシップは、まだいろいろな企業と接していないまっさらな状態の学生が対象。それだけに、インターンシップの良しあしが企業の印象を決定づけることになります。

 その重要な場面で、残念ながら多くの企業が過ちを犯しています。せっかく応募してくれた学生に、オンライン会議で企業がひたすら自社の素晴らしさを一方的にまくしたてる「プロパガンダ型」のインターンシップを実施しているのです。最もダメなタイプのインターンシップといえるでしょう。

「うちの会社、こんなに売上高を伸ばしてます、規模も大きいです、素晴らしいでしょう」と、あくまで自社のいいところをパワーポイントのスライドでPRするのですが、これは逆効果になりかねません。売上高や規模を「企業を測る物差し」として学生に植え付けてしまうと、本当に業界1位であるとか最大手企業でない限り、その企業は優位に立つことはできないからです。

 そもそも、人は1時間なり90分なり、誰かの話を聞き続けるということに耐えられないものです。対面ではなくオンラインであればなおさらです。聞こうという意思がない限り、どんなに素晴らしい内容でも学生の耳を素通りします。「プロパガンダ型」のプレゼンは、素通りどころか、学生にとっては苦痛でしかないでしょう。