医療の闇#番外編
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新型コロナウイルス感染拡大の影響で国民のセルフメディケーション意識が向上し、自分の健康データを管理する「パーソナル・ヘルス・レコード(PHR)」サービスに追い風が吹いている。特集『コロナが映す医療の闇』の番外編として、PHRサービス国内大手であるウェルビーの比木武代表取締役が語ったPHRへの思い、野望をお届けする。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

コロナで企業からも需要
従業員の発熱管理に

――新型コロナウイルスの感染拡大で「自分の健康状態を管理したい」あるいは企業から「従業員の健康状態を把握しておきたい」といった需要が高まり、パーソナル・ヘルス・レコード(PHR、個人健康情報管理)サービスが拡大しています。

 PHRが役立つフェーズは「健康」「予防」「治療」といろいろあります。当社のPHRのドメインはどちらかというと治療。生活習慣病、がん、リウマチ、アトピーなどに対応するさまざまなアプリが疾患別で25分野あります。

 主治医から管理ツールとして勧められるかたちで当社のアプリを患者がダウンロードし、血圧計、血糖測定器、体重計、歩数計といった家庭用測定機器のデータなどを(自動送信または手入力で)アプリ上で管理します。それらのデータはリモートで主治医も見られますが、患者が病院に行って主治医と対面した際に同じ画面で見るのがメインの使用方法です。

 例えば高血圧症の患者であれば、データの変動で「薬が効いているのか」「症状が良くなっているのか」などが分かり、それを見ることで医者は今後の治療方針を決められます。

 アプリの累計ダウンロード数は2019年12月末時点で約68万回(≒ユーザー数約68万人)。

 当社のドメインからはややずれますが、コロナ禍の中で企業の「健康な従業員も含めて発熱管理をしたい」といった需要もあって、ダウンロード数は4月、5月を中心に、急速に増加(半年で約9万回)しました。

(編集部注:インタビュー後に20年12月期第2四半期決算で開示された情報では、累計ダウンロード数は今年6月末時点で約77万回。テレワーク従業員の健康状態〈体温、体調の変化など〉を人事部、産業医などが共有できるコロナ対策アプリを、企業向けに4月から無償提供したことが急増要因として大きい。前出のPHRが役立つフェーズでいうと健康、予防に相当)