共通認識を確認するために
有効な質問とは?
では、具体的にどうやって共通認識を確認すればいいのだろうか。そのためには、以下のような質問をメンバーに投げかけてみるのが有効だ。これらの質問をすることで、議論の内容や道筋を確認することができる。GDに参加する際には、ぜひ活用してほしい。
「この議論は今、どこに向かっているか教えてもらえますか?」
「今の議論で大事なことは何でしたっけ?」
「私たちは、どんな結論を想定しているのでしたっけ?」
ただし、質問の仕方には気をつけよう。あくまで分からないことを教えてほしいというスタンスで聞くこと。GDでは、選考ということもあり、自分がより高い評価を得るためにほかのメンバーに対して否定的だったり、攻撃的だったり、高圧的だったりする就活生がいる。
しかし、冷静に考えてみてほしい。採用の本質である「一緒に働きたい人を探す」という目的からすれば、このような人たちが積極的に採用されるとは考えにくい。
最初からGDにうまく対応できる人は少ない。故に、まずは分からないことは「分からない」と言う勇気を出そう。そこから、共通認識を得るための質問を投げかけ、議論を前に進めることに貢献する。ここから始めてみることをお勧めしたい。
先に述べたように、GDは基本的にやっていること自体の難度が高いため、対策を立てるのが難しい。その難しい選考で評価されるためには、事前準備が必要である。
GDに対してまだ経験が乏しく不安が多い就活生には、まずは何をどう話すかよりも、話の聞き方や質問の仕方に注意しながら、議論の論点を確認する役に挑戦してもらいたい。分からないことを素直に聞く姿勢から始め、少しずつ議論を引っ張れるように確実に成長していこう。
そこから選考突破できるよう、頑張ってほしい。
(我究館副館長 藤本健司)