2005年から続く人気番組「ゴッドタン」をはじめ、数々のバラエティー番組を手掛け、会社員ながら「オールナイトニッポン0」でラジオパーソナリティーまでこなす気鋭のテレビプロデューサー、佐久間宣行氏。特集『賢人100人に聞く!日本の未来』(全55回)の#3では、コロナ禍により物理的にも心理的にも常識が一変したテレビ業界で、これから求められるコンテンツとは一体どんなものなのかを聞いた。(ダイヤモンド編集部 塙 花梨)
視聴者の中にある“心の壁”
コロナ禍で一変したテレビ業界の常識
――テレビ業界というと、古い慣習が根付いているイメージがあったのですが、テレビ東京ではリモート体制が浸透しているそうですね。
昨年の大型台風で東京が水害に遭ってから、いつでもリモート体制に移行できる状態に備えていたんです。だから、緊急事態宣言が出てもスムーズに移れました。
それから、タレントもスタッフも、体調が悪かったら休んでもいい空気ができました。ほら、芸能界って「親の死に目にも会えない仕事だ」なんていわれていたでしょ。それがコロナ禍で一変して、ようやくワークライフバランスが取れるようになったんです。
――“密”を防ごうとすると、従来の形でのバラエティー番組の収録は難しいと思いますが、どのような支障がありましたか。