企業直撃 新・地政学リスク#6
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米国との対立を受け、中国は重要ハイテク部品・部材の国産化を加速させる公算大。そこで巻き添えを食うのは、他ならぬ日本企業だ。特集『企業直撃 新・地政学リスク』(全14回)の#6では、ファーウェイなどの製品を基に、中国のハイテク国産化の未来を展望した。(分析/フォーマルハウト・テクノ・ソリューションズ、構成/ダイヤモンド編集部)

ファーウェイ問題よりも
脅威となる中国の国産化

 米中対立によって日本経済が受けた直接的な打撃の一つが、中国の通信機器最大手ファーウェイ(華為技術)に対する部品供給の問題だ。米商務省はファーウェイに対し、昨年5月から輸出規制を重ねてきた。直近では日本からの半導体輸出も規制対象になり、ソニーやキオクシア(旧東芝メモリ)といった企業にとっては足元の業績への影響が懸念される状況だ。

 だがファーウェイへの出荷が減ること自体は実は、日本の部品・部材メーカーにとって本質的な危機ではない。スマートフォンであれ通信設備であれ、他のメーカーに販売さえできれば、ファーウェイ向けの落ち込みを相殺できるからだ。

 その一方でより本質的な懸念は、米中対立を機に、中国が電子部品・部材の国産化を進めることだ。自社と競合する有力な中国メーカーが出現し、巨大な中国市場の需要を獲得していく事態は、既存メーカーにとって中長期的な経営危機につながる。そして実のところ、中国の国産化戦略は、米中対立の中で着実に進行している。

 中国の国産化はこれまでにどこまで進んだのか?さらにどの程度まで進むのか?すでに流通している製品を分解することで、現状分析と展望予測をする。