企業直撃 新・地政学リスク#7
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政治がもたらす経営リスクに対して、企業ができることは究極的にはただ一つ、お金を使うことである。特集『企業直撃 新・地政学リスク』(全14回)の#7では、日本の主要企業や他の国が米国政治に幾らお金を使っているのかを、データから読み解いた。(ダイヤモンド編集部副編集長 杉本りうこ)

アマゾンは年間
18億円を使った

 GAFAと呼ばれる米国ハイテク4社のうち、ウォール街におけるキングはアップルだろう。時価総額は今夏、米国企業としては前人未到の2兆ドル(約210兆円)を突破。大口株主のウォーレン・バフェット氏でなくても、投資家のアップルへの視線は熱い。

 だが政治の街、ワシントンD.C.に行けば、注目の的は一変する。それはアマゾン・ドット・コムであり、理由は「最も政治にお金を使っている」からだ。アマゾンが2019年に米国のロビー活動に投じた金額は1679万ドル(約17.6億円)と、個別企業では全産業の中で最高額だった。この巨額を投じて、コンピューター産業政策から雇用問題、果ては防衛・安全保障分野まで、自社の意向を政界に伝えている。

 そういったことが日本からでもつぶさに分かるのは、米国においてロビー活動は、1995年米国ロビイング開示法(LDA)の下、基本情報が議会のデータベースで開示されているからだ。このデータベース(上院のみ)を使い、日本企業が米国で政治にどれぐらいお金を使っているのか調べた。米中対立がエスカレートする今、日本企業にとっても米国政治は経営を左右する要因だからだ。