Nizi Projectの3つの魅力

 Nizi Projectの魅力は大きく3つある。1つ目は、参加者たちのひたむきな姿だ。

 最近では人間のどろどろした部分を描くようなリアリティーショーが話題になっていたが、Nizi Projectにそんな要素は見られない。参加者たちがただひたむきに夢に向かう姿は、同年代ばかりでなく、彼女たちの親世代など、多くの視聴者の心に響いた。Nizi Projectはその名の通り、コロナ禍でどんよりしていた日本の空に、大きな虹をかけたプロジェクトだったのだ。

 2つ目の魅力は、参加者たちの「成長の過程」をなぞれることにある。

 参加者の中には、それまでボーカルやダンスの本格的なレッスンを受けた経験がないメンバーもいた。それがレッスンやプロデューサーであるJ.Y. Park氏のアドバイスを通じて、才能をみるみる開花させ、目覚ましく成長していく。番組開始当初は、まだ磨きがかかっていない原石のような状態だった彼女たちが成長していく。その様子を楽しみに視聴していた人も多いのではないだろうか。

 3つ目の魅力が、プロデューサーであり、Nizi Projectを統括するJ.Y. Park氏の「言葉」にある。

 このプロジェクトの顔でもあるJ.Y. Park氏は、韓国を代表するトップスターであり、韓国の大手芸能事務所JYPエンターテインメントの社長でもある。Nizi Project内では、参加者たちのパフォーマンスに対する審査員の立場で登場することが多かったが、彼の参加者に対する厳しくも温かい、的確なアドバイスやフィードバックこそが、視聴者たちの心を打ち、話題を呼んだ。「理想の上司No.1」と評されるのもうなずける。

 私が心を揺さぶられたのもまさにこの観点だった。そして感動のあまり、番組中の彼の言葉を友人とともに全20話分、およそ5万4000字、すべてを文字起こししていった。

 テキストに落としてみると、J.Y. Park氏の言葉には、チームを率いるリーダーやマネジメント層など、多くのビジネスパーソンにとって多数の学びがあることがあらためて鮮明になった。