中国の人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」が米中の板挟みで身動きできない状況が続く中、ロンドンに拠点を置く投資会社セントリカス・アセット・マネジメントはTikTok買収に望みをかけ、同社親会社、中国・北京字節跳動科技(バイトダンス)のトップに代替案を持ちかけている。協議に詳しい関係者によると、セントリカスはバイトダンスの張一鳴CEOや同氏アドバイザーからの意見を基に、ここ数週間で何度も買収案を手直しした。提案書のコピーや提案に関する他の資料をウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した。セントリカスは同社の案を、米オラクル主導案のバックアップと位置付けている。バイトダンスは米政府に譲歩してオラクル案に合意し、ドナルド・トランプ米大統領も先月これを暫定的に承認していた。米政府はTikTokアプリを国家安全保障上の懸念とみなしている。