井上 私は「変化」に対する経営者の反応は、4つに分かれると思います。

 1つは変化の先に進んでしまう人。そもそも時代の変化に関係なく、自身の目的があって先取りしていたケースです。コロナ下での働き方を例にすると、コロナ以前から日常的かつ全社的にリモートワークを実施していた経営者などです。

 2つ目が、世の中の変化をちゃんと見ていて、「あ、今が追い風だ」と思った瞬間に力を入れるタイプ。書籍でも紹介したチャンスを見逃さないタイプの人ですね。これは理想的です。裏を返せば普段から種火を準備しておいて、今こそチャンスだと思ったら火をぐっと強めるようなタイプの人ともいえます。例えば元々テレワーク制度があり、緩く運用していたけれど、コロナで一気に日常的な運用に切り替える判断に踏み切ったケースなどですね。

 3つ目が世の中の変化が起きてから「あ、これ変わらなきゃいけない」って言ってちゃんと変われるタイプですね。ここが一番多いと思います。

 4つ目はその変化自体に気づかない経営者。「コロナになったって、今までのスタイルは何も変わらないよね」というような。

 実は、この中で一番危険なのが3つ目のタイプです。