歯周病,歯,治療
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歯周病がアルツハイマー型認知症の発症に関係する可能性があるという研究結果が注目されている。歯周病は自覚症状がないまま感染しているケースも多く、30代では3人に2人というデータもある国民病。歯周病に詳しい、九州大学教授で歯学博士の西村英紀氏に話を聞いた。(清談社 武馬怜子)

認知症との関係は
引き続き研究が必要

「歯周病は成人のおよそ70%が罹患しているとよくいわれますが、これは軽度(初期)のものまで含めた割合で、おそらく真に問題となる歯周病は成人の10%くらいではないかと考えられています」(西村氏・以下同)

 年齢や性別による違いも指摘されている。

「罹患率は40代以降で圧倒的に多くなります。男女差についてはそれほど言われていませんが、働き盛りの成人男性は、歯科受診をあまりしないことや、不摂生な生活習慣や肥満・糖尿病、また喫煙などの歯周病のリスクを上げるような環境にさらされているケースが多いので、より進行した歯周病を持つ割合は多いかもしれません」

 先日、そんな歯周病に関して気になる研究結果が発表された。九州大学の研究チームによると、マウスに歯周病菌を投与したところ、アルツハイマー型認知症の原因物質であるタンパク質「アミロイドβ」が、投与していないマウスに比べて約10倍検出され、記憶力も低下したという。

 歯周病は、これまでも多くの病の遠因となることが指摘されてきたが、認知症にまでその恐れが広がるとなれば、歯周病に悩む人にとっては心配なニュースである。