中古戸建て市場はさらに好調だ。成約件数は前年比プラス41.8%で過去最高を更新と、緊急事態宣言解除後の6月以降、昇り竜のような取引トレンドを示している。

図表:首都圏 中古戸建住宅の推移 (出所)東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch サマリーレポート2020年10月度」(http://www.reins.or.jp/pdf/trend/mw/mw_202010_summary.pdf) 拡大画像表示

局地的に進む
不動産バブル

 住宅市場の動向が「日経平均株価」と連動しているのはすでに多くの読者がご存じかもしれない。その株価は、新型コロナウイルスが世界を席巻する中、日米欧の同時協調的な財政出動や金融緩和で、一時暴落した世界の株価はすっかり息を吹き返した。それどころか、NYダウはコロナ前の水準に近づき、ナスダックはすっかりコロナ前に戻った。日経平均に至っては、コロナ前をはるかに上回る2万5000円台へ突入している。

 ありとあらゆる経済指標が悪化し、景気回復には数年を要するとみられている。こうした中、株価のみならず、金(ゴールド)、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨など、多様な資産価格が上昇しており、あたかも「資産バブル」とも呼べる状況だ。

 とはいえ、株価と同じ軌道を描くのは、都心3区(千代田・中央・港区)かせいぜい5区(プラス新宿・渋谷区)くらいまでであり、都心から離れるほどその連動性は希薄になる。

 以下のグラフは民主党から自民党に政権交代した2012年12月を100とした場合の中古マンション成約平米単価の推移だ。

 約8年間で都心3区が1.7倍程度となっているのに比して、東京都平均では1.5倍強。また、神奈川・埼玉・千葉県では1.3倍程度の上昇にすぎない。この点は1990年バブルやリーマンショック前のプチバブル時と大きく異なるところで、いわば「局地バブル」とでもいえる立地による格差が広がっている。