GAFAを規制せよ、解体せよ――。この秋から冬にかけて、米国の巨大IT企業4社を巡るニュースが続発している。欧米では今、GAFAに冷たい北風が吹き付けているのだ。一体GAFAを巡って、世界で何が起こっているのか?特集『世界が変わる GAFA解体指令』(全11回)の#1では、続発する「GAFA解体」報道を知識ゼロから理解できるよう解説する。(ダイヤモンド編集部副編集長 杉本りうこ)
世界はGAFAを巡って
大きな転換点を迎えた
GAFA――グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コムの米国IT大手4社が今、世界で猛烈な逆風にさらされている。直近の大きな動きを挙げてみよう(日付は全て現地時間)。
10月20日 米国司法省が反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで、グーグルを提訴
12月9日 米連邦取引委員会(FTC)と全米の司法長官が反トラスト法違反の疑いでフェイスブックを提訴
12月15日 欧州連合(EU)の欧州委員会がGAFAを想定して、巨額の罰金や業務停止を含むデジタル市場規制案を発表
12月16日 米国10州の司法長官が反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いでグーグルを提訴
これだけ相次ぐと驚きも薄れてしまうが、動きの一つ一つがGAFAの経営とインターネット市場に大きな影響を及ぼし得る。世界は今、GAFAを巡って大きな転換点を迎えているのである。
なぜ今、GAFAの在り方が問題になっているのか?これからどうなるのか?GAFAは本当に解体されるのか?……多忙なビジネスパーソンのために、3分で分かる解説をしよう。