航空・鉄道 最終シナリオ#17Photo:PIXTA

再生屋である経営共創グループのみちのりホールディングス(HD)は、赤字を抱えた東北のバス路線やローカル鉄道の事業者をどんどん傘下に収めてきた。人口が減る地方の交通に手を出して稼ぐことなどできるのか。特集『航空・鉄道 最終シナリオ』(全18回)の#17では同社の松本順CEOを直撃した。(ダイヤモンド編集部 松野友美)

苦しい地方交通を
なぜ買うのか

 地方交通は崩壊の危機にある。これまでも苦しかった経営がコロナ禍でいよいよ限界に来ているのだ。

 そんな中で、地方交通を買収しまくっている会社がある。企業再生を手掛ける経営共創基盤グループのみちのりホールディングス(HD)である。

 同社は2009年の設立以来、福島交通(福島県)や茨城交通(茨城県)など北関東や東北地方を中心に地方の弱小バス会社8社を買収し、その再建や成長を手助けしてきた。

 なぜみちのりHDは苦しい地方交通を買うのか。