航空・鉄道 最終シナリオ#15
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JR東海はリニア中央新幹線の2027年開業を目指してきたが、静岡県の水問題がこじれ、開業時期の延期が濃厚になっている。問題を深刻化させた原因は、表に出ているものだけではない。JR東海の「体質」が少なからず影響している。特集『航空・鉄道 最終シナリオ』(全18回)の#15では、水問題の背景を探る。(ダイヤモンド編集部 松野友美)

リニア新幹線計画を阻む
JR東海の「体質」問題

「静岡工区の状況を見ると、2027年の開業は難しい」

 東海旅客鉄道(JR東海)幹部は、決算説明の場で、記者にリニア中央新幹線計画の障害を聞かれ、水問題が起きている静岡工区の現況を語った。

 水問題というのは、静岡県内の南アルプスの地下深くにリニアが走るためのトンネルを掘る際に、工事の影響で静岡県内を流れる大井川水系の河川水量が減るとして、川勝平太静岡県知事が水の全量を川に戻すようJR東海に求めている問題だ。知事が工事に合意するまで、静岡県内では着工できないというリニア計画最大の壁だ。

 しかし、問題を深刻化させたのには、JR東海の「体質」が少なからず影響していた。