少子化支援写真はイメージです Photo:PIXTA

AIを活用してマッチング
自治体の婚活支援に20億円

「AI婚活」と聞いて、あなたはどう思うだろうか。

 AI(人工頭脳)がお互い相性などをチェックしてマッチングし、首尾良く結婚に進むようにしようというわけだ。

 2021年度の政府予算案では、内閣府が自治体のAI婚活事業に20億円の支援を行うことにしている。政府はこれまでもさまざまな少子化対策で結婚を増やそうとしてきたが、筆者は二つの点で、この婚活支援策を評価したい。

 一つは、少子化対策の切り口として婚活に注目したことであり、もう一つはAIの利用に今後、政府や社会が知見を広げられるという点だ。

 すぐに出生率が上がるなどの効果はともかく、10~20年間の長期的視点で見れば好ましい効果につながっていくだろう。

放置されてきた少子化の盲点
若い年齢での結婚と第1子出産が重要

 少子化が日本社会の大問題であることは、もはや議論の余地はないことだ。

 2019年の出生数は86.5万人にまで減少した。