最近、経済政策はちょっとした革命のようになってきた。かつては異端視された成長やインフレ、金融政策に関する多くのアイデアが試されている。だが、金利を引き下げればインフレを抑制できるというトルコの考えがうまくいくとは考えにくい。トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン大統領は19日遅く、中央銀行のナシ・アーバル総裁を解任し、自分に近いシャハプ・カブジュオール氏を後任に据えた。これを受け、週明け22日の取引で通貨リラは対ドルで8%超下落。この先も波乱含みの展開がしばらく続く可能性がある。トルコでは2年足らずの間に3人の中銀総裁が誕生した。カブジュオール氏は、官僚肌のアーバル氏とは異なり、政府の指示に忠実に従うとみられている。アーバル総裁の下ではトルコにホットマネーが流入し、リラ相場の力強い回復に寄与した。