また、PCの位置だけでなく、座る環境にも気を付けなければなりません。

 先ほどの厚労省のガイドラインでは、椅子や机の選び方について、以下のポイントが挙げられています。

・安定して座れ、移動しやすいものを
・座面の高さや背もたれが調節できる
・机や作業台は、機器と書類を置ける広さを
・机の高さは作業者に合ったものを
・机の下は脚が動かせるような広さを

 立っているときと座っているとき、腰への負担はどちらが大きいかご存じでしょうか。背筋を伸ばして立ったときと、同じく背筋を伸ばして座ったときでは、座っているときの負担が1.4倍になるといわれています。PC作業などで上半身を前傾させている場合には1.85倍ともなります。この負担を軽減するため、椅子は背もたれのあるものを利用しましょう。ガイドラインでは「椅子に深く正しく座り、足は足裏の全体が接するように」とされています。

 仕事をする時には、できるだけこの理想の姿勢になるように意識することが大切といえます。

長時間同じ姿勢はNG
こまめに軽い運動を

(2)長時間同じ姿勢で作業するのを防ぐため、一定時間おきに休憩を挟んで立ち上がるようにする

 座り姿勢に気を付けても、ずっと同じ姿勢を続けることにはやはり大きな負担があります。

 先述の通り、正しい姿勢で座っていたとしても、腰への負担は立っているときの1.4倍かかっています。また、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの調査によると、座っている時間が最も多い人は、最も少ない人に比べてがん死亡リスクが82%高いという結果も出ており、腰痛、肩こり以外にも座りすぎは悪影響だということが分かります。

 加えて、人の集中力には限界があります。

 2017年にアメリカで行われた研究では、集中力の必要な45分間の作業を、休憩を取らないグループと間に5分間の休憩を取るグループとに分けて行わせたところ、休憩を取ったグループがより優れたパフォーマンスを発揮したという結果が出ています。

 集中力の限界は人によってさまざまですし、業務の性質にも左右されますが、適度に休憩をとることは生産性アップのためにも腰や肩への負担軽減のためにも有効です。30分・60分・90分など、各自で休憩を取る間隔を決めておくのがよいでしょう。この際、軽く体を動かすことをおすすめします。