いまの中学受験で求められる学力は、親世代のころと比べて格段に上がっています。当時の最難関校で出されていた超難問は、いまや標準レベル。時間のない働くワーママたちは、子どもと一緒に中学受験をどう乗り越えたら良いか、不安も多いかと思います。『働くママの成功する中学受験』(世界文化社刊)の著者・清水久三子さんも仕事柄、出張が多く、つきっきりで勉強をみることはできませんでした。その代わり、仕事の専門である人材育成のノウハウを活用して、子どもが自律的に勉強できるようになるためのサポートをし、娘を難関女子校合格へ導きました。フルタイム勤務・共働き世帯でも大丈夫、どの家庭にも応用可能な「仕事と受験サポート」両立メソッドとは?同書より一部を紹介します。
中学受験は親子の総力戦
家族の結束力が試される最初の貴重な経験
●中学受験はチーム戦
受験というと、本人がたった一人で立ち向かうイメージが強いかもしれませんが、中学受験はそんなことで太刀打ちできるものではありません。親や塾の先生も含めて、子どもを中心としたワンチームになれるかどうかが、結果を左右するだけでなく納得感のある終わり方ができるかどうかにまで影響するといえます。
とはいうわが家も、はじめからワンチームになれていたわけではありませんでした。幸いにして親子バトルはほとんどありませんでしたが、夫婦で受験の関わり方に温度差があったのです。夫は受験に反対こそしないものの、受験の天王山といわれる6年生の8月に我関せずといった態度をとったことに対し、私がキレてしまったのです。何ともお恥ずかしい話ですが、ことの深刻さが伝わったのか、それ以降は協力的になり、学校説明会に参加したり、娘に勉強を教えたり、徐々に関わりをふやすようになり、最終的に「受験して本当によかった!家族の絆が深まったね」といってくれました。