【ポイント1】
真実みがあるか?

うそっぽくほめても意味がありません。

子どもはすぐに感じ取ってしまい、逆効果です。

また、本当の気持ちでほめている場合でも、あまりに一般的だったり、大げさだったりするほめ方は避けなくてはいけません。

たとえば、「あなたは世界で一番!」と調子よくほめても、子どもはすぐに自分よりもできる人に出会うのです。つまり、ほめた言葉に矛盾する事実がすぐに見つかってしまい、ほめたことの真実みが失われてしまいます。

【ポイント2】
何をほめるか?

才能や性格など、比較的固定的と思われている性質でほめるのは避けたほうがいいようです。

たとえば、「算数の天才だ!」「とてもしっかりしたいい子ね!」などは注意が必要です。

この場合、ほめられたときに短期的なモチベーションは上がりますが、長期的なモチベーションにはリスクがあります。

たとえば、将来、そのほめられたイメージと相反することが必ず起きます。

いずれ、算数の点数が下がったり、自分でしっかりできないことが表面化することもあります。そんなとき、少しの失敗でモチベーションがダウンしてしまいます。

それに対し、努力などをほめるのは効果的だとされています。

たとえば、

「算数、たくさん頑張ったから、すごいできるようになったね」

「意識して努力しているからどんどん自分でできるようになってきたね」

などがいいでしょう。

自分の固定的な才能や性格ではなく、努力のプロセスをほめてあげることが大切です。

しかし、なんでもバランスが肝心。

努力を強調しすぎてもダメです。

たとえば、カンタンなことをやっているときに、努力を強調してほめたとしましょう。簡単なので、努力なんて必要いらないわけです。それでも自分の努力がほめられた。つまり、自分は簡単なことでも努力が必要だった。ということは、自分の能力が低いと評価されているのだ。そんなふうにイメージしてしまい、ほめられていても、自分の能力が低いと思われていると考えてしまい、モチベーションが下がってしまいます。