コロナ禍により、オンラインでのコミュニケーションやリモートワークが急激に広がったが、最近ではコロナ後の様子がどうなるのかについての議論が活発だ。そのとき、以前の活動(リアル)とオンラインでの活動(オンライン)の両方が共存するだろうというのが大方の意見だ。だが、問題はその中身だ。
まず、コロナ禍で人々の交流と活動はどう変わっただろうか。
私の会社は、多くの先進ベンチャーキャピタル(VC)に出資しているので、VCがスタートアップ企業の創業者とどう交流しているかがよく見える。
結論から先に言えば、あまり大きな影響はなかった。オンラインが主となっても、VCと起業家との交流は相変わらず活発だし、VCの投資ペースも全く衰えていない。まだ確立されていない事業に対して資金を投入するので、スタートアップ企業への投資は創業者の能力や人柄をよく理解する必要があり、今まではVCと創業者が直接会うのが常識だった。それがコロナ禍でオンラインでの交流が主となったが、当事者たちはあまり不便を感じないようだ。
むしろ、オンラインだと地理的な制約が少なく、以前よりも多くのミーティングを移動時間なしで行うことができるし、別の場所にいる複数の人が同時に会議を行うことができるなど、利点の方が大きいと言う人も多い。