IT(情報技術)スタートアップ企業に対する活発なディールと評価額は新たな高みに達している。大量の低利マネーがIT業界に押し寄せ、ソフトウエアからソーシャルメディアに至るまで次世代の勝ち組を探すのに躍起となっている。データ会社ピッチブックデータによると、今年1-3月期に米新興企業が投資家から調達した資金は690億ドル(約7兆4500億円)となり、過去最高を記録した2018年10-12月期を41%上回った。あらゆるステージの新興企業に対する平均評価額も過去最高を更新し、最終ステージの新興企業では16億ドルに達した。これは昨年に比べると3倍以上だ。「これほどの熱狂は見たことがない」。投資家が新興企業の株を購入するための投資ファンド「EBエクスチェンジ」を1999年に立ち上げたラリー・アルブカーク氏はこう話す。「大量の現金で電光石火のような資金調達ラウンドが行われる」