米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏と妻のメリンダ氏は20年以上にわたり、慈善家として貧困や不平等、疾病に対する世界の戦いを変革してきた。その膨大な資金と影響力を駆使し、世界の保健衛生や農業開発、ジェンダーの平等、米国の教育といった分野の政策策定やイノベーション推進に力を注いでいる。だが夫妻が離婚を発表したことで、2人で共同運営する「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」の将来が疑問視されている。メリンダ氏は3日、ワシントン州キング郡に離婚申請を提出。ビル氏との結婚生活が「修復できないほど破綻している」として裁判所に婚姻解消を求めた。ゲイツ財団は世界最大規模の慈善団体で、最新データが入手できる2019年の資産は498億ドル(約5兆4400億円)。同財団によると、ゲイツ夫妻は1994年から2020年にかけて368億ドルを同財団に寄付した。