1_社会的生き甲斐
…ボランティア活動やサークル活動など、社会に参加し、受け入れられる生き甲斐。
2_非社会的生き甲斐
…信仰や自己鍛錬など、直接的に社会とは関わらない生き甲斐。
3_反社会的生き甲斐
…誰かや何かを憎んだり、復讐する願望を持ち続けるといった、暗い情念が生きていく上での基本的動機となっている生き甲斐。

◇生き甲斐―日本に学ぶ、
充実した人生100年時代を生きる秘訣

 近年、この「生き甲斐(Ikigai)」という日本の人生哲学とも言えるワードが、欧米でも広く知られる概念となってきました。

 このきっかけとなったのが、長寿地域を意味する「ブルーゾーン(Blue Zone)」の概念を広めたアメリカの研究者で作家であるダン・ベットナー氏の発言です。彼は日本・沖縄の長寿の理由のひとつとして、この「生き甲斐(Ikigai)」に言及したことの始まったようです。

 さて、そんな流れもあり、2016年にスペイン人著者による『ikigai』と題した本が出版され、欧州各国で翻訳され話題を呼びました。今回、その著書に感銘を受けた「エスクァイア」オランダ版の編集者ケビン・ヴァン・ビューレン(Kevin van Buuren)が、オランダ人の解釈から「生き甲斐」について寄稿してくれました。

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あなたが毎朝起きる理由は何ですか?

 私(筆者ビューレン)や西洋人の多くは、ゼラニウム(オランダの街中や窓辺で見かける機会が多い、四季咲き性の花)の前でじっと座っている生活にならないだけの余力を残しながら、リタイアできる日を指折り数えて待っています。日本ではリタイアしても、ゼラニウムの前でじっとしていることはありません。元気いっぱいの高齢者が、ゼラニウムなどの花や野菜を自宅の家庭菜園で育てたりしています。

 日本の住民によれば、充実した生活を長く続けていく秘訣は、リタイアするのではなく、できるだけ長く自分なりの“生き甲斐”を持って暮らしていくことだと言います。それはつまり、あなたが毎朝起きる理由となるわけです。

生き甲斐とは何か?

“生き甲斐”という日本語は、ふたつの言葉に分けることができます。

 前半分が“人生”という意味で、後ろが“価値”という意味。これは人間が生きている理由、即ち“生きる喜び”とか、あるいは日本流に解釈して“忙しくあり続ける喜び”というように意訳することもできるでしょう。

 常に忙しくあり続ける…この考え方は西洋人においては、いらつかせる原因となるでしょう。このような日本的メンタリティがなぜ、突然注目を集めるようになったのでしょうか?