しかし、コロナ対応の成功は一時的に過ぎず、それをより安定的にするためのワクチンの確保は進んでいない。文政権は「ワクチン接種に向け進展があった」として、たびたび国民に期待を抱かせながら、その多くがフェイクニュースに終わり、実現していない。

 他方、菅首相は日米首脳会談のため訪米した折、ファイザーCEOとの電話会談でワクチンの追加確保に成果があった。このため、韓国の多くの人が5月21日に開催予定の米韓首脳会談の最大の課題は、ワクチン供給の促進だと考えているようだ。しかし、米国からは決して楽観的な情報は流れてこない。

 とはいえ、韓国の一部マスコミは、日本のワクチン接種が思うようには進んでいないことにも言及。韓国の政府は決して日本に後れを取っているわけではないと言っているように思われるのは、筆者のひねくれた見方だろうか。

 また、4月に行われたソウル・釜山市長補欠選挙では与党の「共に民主党」が惨敗したが、日本の政権も揺れているとして、日本の菅政権が衆参両院の補欠選挙において3戦3敗を喫したことも報じている。

 菅政権が韓国を相手にしない姿勢を取り続けていることを、韓国国民の多くは快く思っていないので、菅政権の苦境は胸のすく思いなのかもしれない。

 いずれにせよ、韓国のマスコミによる日本批判については、これまで一方的な見解と思われることも多かったが、最近は日本もあまり自信をもってこれを否定できる状況ではなくなっている。以下、韓国のマスコミによる日本批判を紹介しながら、韓国の現状とも比較し、日本の現状を反省する糧としたい。

韓国メディアもあきれる
日本政府のコロナ対策

 焦る日本「1日100万人接種」掲げるが…ワクチン予約サイト「ダウン」、電話もつながりにくく

 これは中央日報が5月10日に報じた記事のタイトルである。記事のポイントは次の通りだ。