ここ数十年で最も強力な英国艦隊が今月、世界40カ国をめぐる航海に出発する。米国が中国の影響力拡大に対抗しようとしているインド太平洋海域を中心に英国の軍事力を誇示することが狙いだ。英国の新たな外交戦略の中核を担う新型空母2隻のうちの1隻であるクイーン・エリザベスが、空母打撃群の指揮艦となる。こうした行動は、米国との「特別な関係」を固め、北大西洋条約機構(NATO)や世界の他の国々との同盟関係を強化することを目指したものだ。欧州連合(EU)から既に離脱している英国は最近、軍の見直しを行い、冷戦時以来最大の軍事費増額を約束した。英国は、特殊部隊と無人機を増やすなど、より機動的で装備の充実した軍隊を作り上げるための予算を増やすため、陸軍を縮小し、戦車戦力を削減しつつある。
英空母群が東アジア進出、対中牽制と米軍支援へ
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