米アルファベット傘下グーグルは数十億ドルを投じ、2029年までにビジネスや研究のための大規模な計算処理を正確に行う量子コンピューターを生産する計画だ。同社の量子人工知能(AI)プログラムを監督する著名科学者のハルトムート・ネベン氏が明らかにした。同氏によると、グーグルは最近、このプロジェクトのためにカリフォルニア州の拠点を開設したという。06年からグーグルで量子コンピューターを研究しているネベン氏は「われわれは変曲点を迎えている」と指摘。「今や自信をもたらすような重要な構成部分は手にした。ロードマップを実現させる方法も分かっている」と述べた。グーグルは数年来この新たな技術に投資しているが、米IBMやカナダの新興企業D-ウェイブ・システムズ、複合企業ハネウェル・インターナショナルも量子コンピューターの商用化に向け研究を続けている。IBMリサーチのディレクター、ダリオ・ギル氏は最近、23年が同技術にとって変曲点になると発言。ハードウエアだけではなくソフトウエアを通し、量子コンピューターのエラーが大幅に減り続けると語った。
グーグル、商用量子コンピューターを2029年までに完成へ
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