時短によって生じる“密”!
「間引き運転で満員電車」と同じ

 まず営業時間の短縮だが、顧客側にあって著しく不便であり、同時に短時間に食事客が集中することによって、いわゆる「密」が発生している。電車の間引き運転が、通勤客を減らすことよりも、電車の満員状態をもたらした愚策に似た現象だが、早急に改めるべきだろう。

 人の密集を避けるためには、むしろ顧客側に食事時間を分散化してもらって、席の間を広く取るなどの対策を講じる方がいい。

 加えて、「20時」といった終業時間では、サラリーマンは安心して残業もできない。特に、一人分の食事の自炊が不便で採算も合いにくい単身者にはあまりに不便だ。

 働き終わって、「おいしいものを食べたい」と思う時間に、コンビニエンスストアの弁当やチェーン店のテイクアウトだけしか食べられないのでは、かわいそうではないか。食文化としても貧しいし、こうした日々が続くことは多くの人の人生にとって大きな損失だ。

 また、飲酒を伴うか否かを問わず、一人で静かに飲食する客や、せいぜい二人連れで控えめに会話する客が、飛沫を飛ばして感染拡大の加害者になる確率が大きいとは思えない。問題なのは、政治家の会合のように多人数でどやどや集まって、でかい声でしゃべるがさつな客だろう。こうした客を丁寧に排除するルールを作るといい。

「禁酒法」を廃止せよ
問題は大声の会話であって飲酒ではない

 加えて、飲酒が大声につながりやすいという問題はあるが、問題は大声の会話であって飲酒そのものではない。例えば、バーのカウンターで一人静かに飲む客に問題があるとは思えない。

 人によって好き嫌いがあることは承知しているが、憩いや趣味としての飲酒そのものを禁止する必要はない。そして、家で飲むお酒と、外の店で飲むお酒は、決して同じ意味のものではない(どちらも大切だ!)。