――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト ***  インフレはすでに到来しており、長期的な物価上昇圧力も大きい。だが、現在からそこに至るまでには、投資家と経済にとって大きな疑問がある。足元の物価上昇は一過性のもので、来年までには後退するとの米連邦準備制度理事会(FRB)の想定は正しいのか。  FRB内ではすでに漠然とした疑念も生まれている。インフレ率はそのうち自然に元の水準に回帰する可能性が高いとの見方を引き続き唱えながらも、金融緩和の一部解除に向けた議論の時期を探る動きが出てきた。  インフレは一時的とする主張の根拠はシンプルだ。