(1)歯磨き:口の中の清潔はIgAの機能には必須
(2)舌磨き:舌の上にはあかがたまり(舌苔〈ぜったい〉)、細菌の温床
(3)プロによる口腔ケア:セルフケアでは限界があり、歯科医院での口腔ケアが必要
(4)よく噛む:噛む回数が増えると、唾液腺が刺激されて唾液量が増加
(5)水分摂取:水分を取る量が減ると、唾液量も減少
(6)食事:食物繊維を多く含む野菜類、豆類などや、納豆、ヨーグルトなどの発酵食品が産生を促進
(7)軽い運動:適度な運動が産生促進(過度な運動は逆効果)

全身疾患を引き起こす歯周病
セルフケアとプロケアの両輪が大事

 既述のように、歯周病は全身の健康に悪影響を与えます。40歳を超えて歯磨きの時に出血をした経験のある人は、ほぼ全員が歯周病と考えていいでしょう。

「最近は出血しないから治ったかな?」と安心するのは禁物です。歯周病には自然治癒がありません。たまたま出血が確認できないだけで、歯周病菌で傷ついた歯茎のダメージは癒えることはなく、感染は続いています。

 歯周病の原因である歯周病菌は歯茎の下に潜んでいて、自分で行うセルフケアだけでは対処できない厄介者です。歯周病菌は放置することで病原性が上がるため、定期的に歯科医院でプロケアを受けることで、歯周病の悪化を防ぐことができます。

 加えて日常のセルフケアでは、口腔内に浮遊する菌を取り除き、歯周病菌の病原性が進行しないようにします。

 プロケアを受ける間隔は人によりさまざまです。口の中の細菌叢は各自で異なり、歯周病の進行やセルフケアの状況も異なるので、かかりつけ歯科医で相談しましょう。