毎日30分、ファンにバースデーコメントを書く
GLAYの戦略
GLAYは、ある時期まではテレビによく出ていた。
あれはライブにお客様を呼ぶための広報戦略だったのだろう。
1999年に幕張メッセ駐車場特設ステージで開催した『GLAY EXPO '99 SURVIVAL』では、単独アーティストによる有料ライブ(一公演あたり)の世界記録(当時)となる20万人を動員した。
これ以上ファンが増えても、ライブで受け入れられなくなったという時点でテレビに出るのをやめたのだと思う。
2010年からは自主レーベルを設立して活動し、公式ストア「G-DIRECT」が開設された。ファンクラブも自分たちで運営している。
ボーカルのTERUさんは、ファンクラブの掲示板の中でファンの誕生日に合わせ、毎日バースデーコメントを一人ひとり個別に書き込んでいる。
それは大変なことだが、そのコメントをもらったファンは、一生GLAYのCDを買い続けるだろう。
逆に考えると、1日30分やり続けるだけで、一生買い続けてくれるファンを毎日量産しているのである。
これはとても効率的なマーケティングと言える。
顧客に愛され続けるには「特別感」を提供し、ロイヤリティを持ってもらうこと。
そのためには、一対一のコミュニケーションを提供することが重要。
テレビで関係性の薄いファンをつくるより、関係性の濃いファンをつくるほうが効率的だ。