就活本に初めて「自己分析」の考えを取り入れた本として
13年連続大学生協第1位のベストセラーを誇る『絶対内定』シリーズ。
ただ内定をとるためだけではなく、「心から納得のいく進路が見つかる」「本当にやりたい仕事がわかる(やりたいことに気づける)」「自分らしく働ける会社と出合える」「入社してから『こんなはずじゃなかった』と後悔しない」ための1冊であることが大きな特徴だ。
キャリアデザインスクール「我究館」のもつ、9800人以上におよぶ就職・転職指導の経験を活かしたノウハウが、このシリーズには詰まっている。
コロナ禍で価値観が大きく変わるなか、会社選びも大きく変わってきている。
自分らしい働き方とは、生き方とは…、
今、じっくり自分と向き合う時間を『絶対内定』と過ごす就活生が増えている。
今回は、面接で必ず聞かれる59の質問の意図と攻略法をまとめた『絶対内定2023 面接の質問』から最重要の質問を厳選。そのポイントを紹介する。
(構成/藤本健司、ダイヤモンド社・朝倉陸矢)

【直前でも間に合う!面接対策】<br />「あなたの短所は何ですか。」の意図と攻略法Photo: Adobe Stock

「あなたの短所は何ですか。」という質問の狙い

面接官はこの質問をした時に、すでにある程度頭の中に、きみの短所を予想している。

そして、その頭に描いた短所との擦り合わせを行っている。

きみ自身が、自分のことをちゃんとわかっているか、自分の短所を把握しているか確認する。

・他の学生と比べて、何が劣っているのかを把握する。
・向上意欲、克服に対する意気込みも見ている。
・同時に自信の度合いもチェックする。ちゃんと短所を言えるか。
・しゃべっている内容よりも、しゃべっている時の雰囲気、しゃべっている時の様子、しゃべり
方から判断される。
・この質問の後、多くの場合「克服するために何かやっていますか?」とくる。

攻略のポイント

・短所は短所として、ごまかしたり、隠したりせずに、きちんと伝えよう。
・しかし、どう表現するかは細心の注意を持って考えたい。表現によっては、その一言で面接官は採用する気持ちを失いかねない。
・「人と話すのが苦手です」など、仕事をする上で、決定的にまずいことは避ける。
・「どんなことをしゃべると有効か、わかっているか」「どうしゃべるとまずいか、わかっているか」によって、きみの賢さが判断される。
・具体的な克服アクションを言うことで、「現在、克服中であること」をきちんと伝えよう。
・自分のダメなところを暴露する場ではない。「自分が克服しようとしている短所」を伝えて向上心を伝える場であることを意識しよう。
・短所は隠そうとしても面接官にバレていると思っていい。無難な答えで逃げようとする学生はよく思われないものだ。
・その短所があるがゆえに、うまくいかなかった経験を挙げられるように。その失敗経験を通じて、心の深いところで自覚できていることを伝えたい。

実は、この質問はチャンス! きみの短所は取り繕っても面接官には伝わっていることが多い。だからこそ短所は短所として、ちゃんと語ろう。同時に「現在、こんな行動を通して、克服しています」と克服アクションを言うことで、逆にアピールできる。

(本稿は、『絶対内定2023 面接の質問』『絶対内定2023 自己分析とキャリアデザインの描き方』を抜粋、再構成したものです)

藤本健司(ふじもと・けんじ)
我究館館長
千葉大学教育学部卒業後、(株)毎日コムネット入社。営業に配属され、2年目に優秀社員賞、3年目に社長賞を受賞。2012年「世界の教育問題に対峙したい」との思いから、青年海外協力隊としてケニア共和国で活動。3年間、JICAや現地の省庁と連携し、児童福祉施設における情操教育やカウンセリングに携わり、「人は志や気づきによって大きな成長を遂げられる」ことを実感する。2016年より(株)ジャパンビジネスラボに参画。我究館学生校の主担当コーチとして大学生をサポート。外資系投資銀行、コンサルティングファーム、総合商社、広告代理店など、難関企業に多数の内定実績がある。