中国の伝承によれば、毛沢東の長男の毛岸英氏は朝鮮戦争中に、卵入りチャーハンを作ろうとしてかまどに火を入れたことで居場所が特定され、国連軍の空爆によって死亡したとされている。この話は中国歴史研究院には受け入れられなかった。同研究院は、共産党の過去に関する否定的イメージを拭い去るために習近平国家主席が2年前に創設した。毛岸英氏の死去から70年たった昨年11月、同研究院は伝承と異なる説を公表した。ソーシャルメディアへの投稿で、毛岸英氏の司令官がいた本部の無線通信が敵に傍受された後で同氏が殺害されたと述べた。これは機密解除された電信や目撃者の話に基づくものだという。「卵入りチャーハンと毛岸英氏を結びつけるようなデマを流した人々は、毛岸英氏の勇敢な犠牲の英雄的イメージを極端に矮小(わいしょう)化している。彼らは悪意を持っている」と研究院は主張。この投稿の閲覧回数は約190万回に達した。研究院によれば、卵入りチャーハンの話は、ある中国軍人の回顧録の2003年版に由来するという。だが、この回顧録が中国軍の公式報道機関によって出版されたことには触れていない。
中国が歴史修正中、習近平ビジョンを反映
全国規模の宣伝キャンペーンは毛沢東時代以来最大の大衆教育運動
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