東芝の取締役会議長を務める永山治氏は、取締役会の刷新と新たな最高経営責任者(CEO)選任により問題解決のめどが立った後であれば、辞任を検討する考えを明らかにした。東芝はCEOの辞任や外国人株主との対立で揺れ、社外取締役の永山氏は議決権行使助言会社から批判の対象となっている。東芝が6月25日に予定する株主総会では永山氏の再任などが議題となる。10日には株主の委託で調査を行った第三者委員会が報告書を公表し、東芝幹部が政府側と連携して外国人株主の利益を阻害しようとしたとの記載があったことから、対立は深まった。永山氏はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、人材刷新によって東芝のガバナンス問題を解決することが自分の使命だと語った。東芝は取締役会に企業経営の経験がある人材を増やし、現在CEOを務める綱川智氏の後を継ぐ長期的なCEOの人材を見つける必要があると述べた。