「女子校のプールの水になりたい」は、長年にわたって法クラの中で交わされてきたネタである。たとえば、2015年には「女子校のプールの水になれるか?」というタイトルで法クラの一人がツイッターのまとめを作っていた(現在は削除されている)。

 説明するまでもなく、これは女子学生への性的な関心を示すものだ。お堅いと思われがちな法曹でありながら、こんなおちゃめな話題で盛り上がれる俺たち…といったノリで交わされてきたネタなのだろう。元々は、ある一人の弁護士の「持ちネタ」だったというような書き込みも見られた。というのも、2019年6月の、ある弁護士の投稿を見てほしい。

「Twitterで『この人は優秀なんだろうな』と思う人はいっぱいいるのだけど「この人は天才だな」と思ったのはでぽん先生の「女子校のプールの水になりたい」「女子寮になりたい」と自家パン先生の「ポッキーゲーム」だったんだけど第三の天才が現れた気がする」

 この投稿からも、法クラの中で下ネタをツイートすると「天才」と評価される風潮があったことがわかる。

苦言にまさかの逆ギレ
「“気持ち悪い”は侮辱的」

 今年の5月頃、ツイッターで法曹界でのセクハラが話題となり、主に女性弁護士たちが過去の経験をツイートし始めた。この様子は「#法クラMetoo #セクハラ弁護士に抗議します」にまとめられている。どの業界にもセクハラはあり、法曹であってもそれは例外ではないという論調だった。

 このような流れの中で「女子校のプールの水になりたい」について苦言を呈した女性の弁護士がいた。普通であればこの経緯から考えても「まあネタではあるけれど、弁護士という職業でもあるし、時代も時代だしそろそろ控えよう」となるのが穏当だったはずだ。

 ところが、法クラはそうはならなかった。

 法クラの一部、弁護士を名乗るアカウントが次々にこの女性弁護士を攻撃し始めたのだ。たとえばプロフィールに「他称・ビジネス法務系スター弁護士」と書くフォロワー数1万4000人のアカウントは、女性弁護士が「気持ち悪い」と表現したことをことさらに取り上げて、次のように反論している。