米食品医薬品局(FDA)が数十年ぶりに承認したアルツハイマー病治療薬を巡り、局内の統計専門家の一部から承認に反対する声が上がっていたことが、22日に公表された内部文書で明らかになった。承認を支持するには証拠が不十分との指摘があったという。この文書によると、FDA当局者らは米バイオジェンのアルツハイマー病治療薬候補「アデュカヌマブ」について、医薬品統計部の反対を押し切って承認すべきか議論していた。統計部は、新製品の市場投入に通常必要とされる証拠が臨床試験データには不足していると指摘したという。FDA幹部らは最終的に、薬の効果を示す証拠は決定的ではないものの、医師や患者が自身の判断で服用するかどうかを決めることは容認できると判断した、と文書には記されている。