食べすぎるタイプの人も
実は栄養不足に陥っている

 なぜ、こんなにも不調に見舞われたのか。外食生活と言っても、上山医師の場合、ファストフードばかりだったわけでも、暴飲暴食を重ねたわけでもない。その答えを、上山医師は「栄養不足でした」と振り返る。

「体を維持するには、タンパク質、脂質、炭水化物と十分なビタミン、ミネラルが必要です。それらが足りなくなってエネルギーを維持することが難しくなったので、簡易なエネルギー源に頼るようになり知らず知らずのうちにチョコレートやカフェインをよくとるようになっていました。でも、それがかえって腸内環境を悪くし、ますます栄養が消化・吸収されにくくなり、さらに甘いものが欲しくなるという悪循環に……。体をつくる原料が不足していたのですから、細胞から弱くなっていっていたのだと思います」

 上山医師の場合は、外食生活で食が細くなったわけだが、一方で、外食が続くと食べすぎてしまう人もいるだろう。その場合はどうだろうか。

「まず、筋肉と体脂肪のバランスの悪い、太めの人は余計なものを出せない人なんです。脂肪分は、いわば“ゴミ箱”のようなもの。とり過ぎた炭水化物や添加物は、脂肪というゴミ箱にたまっていきます。

 そして、食べすぎてしまう人は、一般的に糖質と余計な脂肪分が多いだけで、その他の栄養素に関してはやっぱり不足している可能性が高い。栄養が足りているかというと、そうではないと思います。“ゴミ箱”を掃除するにはミネラルやビタミン類が必要ですが、ほとんどの人が足りていません」