中国が軍事拠点化を進めている南シナ海の人工島で、空輸作戦を実施した。領有権を主張しているベトナムの反発を招くとともに、中国が係争海域での活動を既成事実化しようとしているとの懸念が上がっている。南シナ海を所管する中国海軍の「南海艦隊」は先週、ソーシャルメディアの公式アカウントで、作戦の模様を公開した。今回の作戦では、中国が近年、一帯海域の礁上に建設した人工島の仮設滑走路3カ所が使われた。人工島の軍事基地が大型輸送機に対応していることを中国が認めたのは、今回の海軍による発表が初めて。昨年12月には、ファイアリークロス(永暑)礁の仮設滑走路(先週の作戦でも使用された)で、中国が開発した大型軍用輸送機「運-20(Y-20)」1機とみられるものが衛星画像で確認されていた。衛星画像は米画像会社マクサー・テクノロジーズの製品管理責任者、ケン・ジョイス氏が共有したもので、写真の信ぴょう性について、中国当局者による確認は得られていない。