米金融業界が好況に沸いている。全体ではないとしても、少なくとも一部はそうだ。M&A(合併・買収)熱や株式トレーディングが米大手銀の7-9月期(第3四半期)業績を押し上げた。一般業務では、銀行は引き続き融資件数を伸ばそうとしているが、顧客の多くは昨年の買い控えの反動で消費を拡大している。米大手銀の業績から見えてくる経済状況を以下にまとめた。消費 消費銀行幹部らによると、個人消費は新型コロナウイルス流行前の水準を上回っており、ホリデーシーズンにかけて好調を保つ見通しだ。シティグループのクレジットカードによる支出額は前年比で20%も増え、過去最高に達した。延滞金が増え、残高を翌月以降に繰り越す人が増え始めている。カード利用者の争奪戦が再び始まったと幹部らは言う。