障がい者雇用の壁
「ジョブアサイン」の打開策

「障がい者の方を採用しても、どんな仕事を任せればいいのか」

 これが、多くの企業から聞こえる声です。調査結果でも、最も課題として多く挙がった点が「仕事の切り出し」でした。この悩みに対し、私たちはこう答えています。

「障がい者の方のために、業務を『切り出す』必要はありません」「通常のキャリア採用と同様、その人の実務経験や強みや個性を自社でどう生かしてもらうか、という視点で検討してください」

 つまり、もともとニーズがあるポジションに、その経験や素養を持つ障がい者の方を登用すればいいのです。

 ただし、体調面などの問題が発生する可能性もふまえ、「まずは予定より少し下のレンジから」スタートするなど、柔軟に検討することが重要です。任せられる業務を無理に切り出すよりも、雇用の仕組み自体を柔軟化するほうが、お互いにとって良い形で働くことができるため、成功につながりやすいのです。

 先ほど述べた「オープンポジション」の設置も手段の1つです。

 実務経験やスキルだけではなく、「社風に合う人物か」という観点も含めて採用。オープンポジションでさまざまな業務を経験してもらうことで、その人の強みが見えてきて、任せる役割が定まっていきます。
 
 実際、ある方は「人事部付」で入社。5~6年を経た現在は、PCのセットアップやトラブルシューティングなどの知見が深まり、管理部門付の庶務担当と兼務し、これまでその企業にはなかった「システム担当」というポジションで活躍しています。

 このように、様々な業務を任せる中で、その人が力を発揮できる分野を探っていくのも1つの手です。そして、障がい者の方を採用し、入社後に継続的に活躍してもらうためには、どのようなマネジメントが必要になるかを理解することも重要になります。