米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は22日、インフレ高進をこれまで以上に懸念する姿勢をにじませた上で、物価上昇圧力の持続を家計や企業が予想していることを示す兆候を注視していく考えを示した。パウエル氏はオンライン形式で開かれた会合で「供給面の制約は悪化している」と語った。新型コロナウイルスの流行が落ち着く中で物価上昇圧力が弱まるとのFRBの見通しに関し、パウエル氏は柔軟な姿勢を保つことが重要だと指摘。FRBの政策は「起こり得るさまざまな結果に対応できるようにしておく必要がある」と述べた。パウエル氏などのFRB当局者は、月額1200億ドル(約13兆6000億円)のペースで実施している米国債と住宅ローン担保証券の買い入れ策について、11月2・3日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で段階的縮小(テーパリング)を正式発表するという強いシグナルを発している。
供給制約が悪化、一層のインフレリスク生む=パウエルFRB議長
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