新・グリーンエネルギー戦争#3Photo:AndreyPopov/gettyimages

株式市場で再生可能エネルギー銘柄として注目を集め、時価総額が急上昇しているレノバ、イーレックス。両社の平均年収は、東京電力ホールディングス、関西電力、中部電力の大手電力3社を上回る。特集『新・グリーンエネルギー戦争』(全7回)の#3では、どんなキャリアを持つ「再エネ人材」が勝ち組になれるのかを探る。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

再エネ企業に年収で負ける
プライドを打ち砕かれた東電社員

「そんなもらってんの?」。電力業界の頂点に君臨する東京電力ホールディングス(HD)の中堅社員は、株式市場で注目を集める再生可能エネルギー企業であるレノバとイーレックスの平均年収を聞いて思わず大きな声を出してしまった。

 東電HDには歴史と伝統があり、知名度はいい意味でも悪い意味でもピカイチ。なんだかんだで盟主として業界をリードする企業だと自負していたこの中堅社員は、時価総額が急上昇を続けるこの2社について、脱炭素ではやりの再エネ企業であり、東電HDの敵ではないと高をくくっていた。しかし、これほど給料に格差があると知り、業界エリートとしてのプライドは粉々に打ち砕かれたのだった。

 次ページからは、注目の再エネ企業と大手電力会社の平均年収の格差を大公開する。その上で、「勝ち組」になれる再エネ人材の条件についてもつまびらかにする。