新・グリーンエネルギー戦争#7Photo by Ryo Horiuchi

積層セラミックコンデンサーで世界シェアトップクラスを誇る電子部品業界の雄、村田製作所。同社は自社工場に再生可能エネルギー発電施設を自前で続々と導入している。特集『新・グリーンエネルギー戦争』(全7回)の最終回は、「再エネ100%は、早よせなあかん!」と焦る中島規巨社長のインタビューをお届けする。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

再生可能エネルギー100%は
エレキで生き残るために避けられない

――村田製作所は、事業活動で使用する電力を再生可能エネルギー100%にコミットする、国際イニシアチブ「RE100」に加盟しました。2050年に再エネ100%を目指すことも掲げました。

 従来の財務情報からは見えてこない、いわゆるESG(環境、社会、ガバナンス)をはじめとした非財務情報は、エレクトロニクス産業でも重要性を増しています。

 そういった重要性を意識して、エレキ産業では近い将来、「この製品は再生可能エネルギー100%です」というラベルが貼られる日が来るはずです。この産業で生き残っていくためには、再エネ100%の導入は避けて通れない。

 再エネ100%の取り組みは非財務情報。これって、財務以上の価値があると思っています。

――50年までにどういう段階を踏んで、再エネ100%を達成するのでしょうか。