2023年卒の学生の就職活動が始まっている。口出ししすぎるべきではないとわかっていても、親としては子の就職活動が心配でないはずがない。親として子の就職活動をどう見守り、何をアドバイスすればいいのか。実は、就活にあたってまずやるべきことは、子に生活パターンの見直しをさせることだ。人気企業の採用から育成までを支援し、親向けのセミナー経験も豊富なダイヤモンド・ヒューマンリソースの採用コンサルタント・福重敦士氏が、子の就活を成功させるための親の関わり方について、プロの視点でアドバイスする。
子の就職活動にどのように関わればいいのか。私はこれまで実際に見てきた経験から、親がこれからお話する「就」「活」「生」の3つのポイントを外さなければ、お子さんの就職活動は成功すると考えています。今回はその「生」についてお話します。
これまで「就」として、親が今の就職活動の実態を知ること、「活」として活動資金の渡し方をお話しました。「生」は、生活態度をどう整えるかです。
なぜ規則正しい生活が
就活に有利なのか
一般的な社会人は朝7時頃起きて、9時から10時にかけて出社し、夕方まで7~8時間働く、つまり1日をある程度会社に管理されながら成果を出す、という規則正しい生活を強いられます。
一方大学生は、講義やゼミやアルバイトがなければ、お昼まで寝ていたりすることも珍しくないと思います。最近ではリモートワークが主流になり、働き方も柔軟になってはいるものの、今なお社会人は朝起きて夕方まで働き、家に帰れば疲れを取ってなるべく翌日に持ち越さず、月曜から金曜までの5日のサイクルを乗り切るのがデフォルトです。
朝早く起きられない、勉強にせよ遊びにせよ徹夜続きで寝溜めするなどということは、社会人としては失格です。また細かいことですが、朝起きたら「おはよう」がいえなければ注意したほうがいいでしょう。父母と同じような生活のリズム、生活態度に変えていく努力をしなければなりません。