優雅にサービスをしているCAも、さまざまなクレームやお叱りのコメントをいただくことがあります。ファーストクラスのお客様からもクレームやお叱りをいただくことがあるのですが、一流のビジネスパーソンはクレームのつけ方が少し違います。今回は、ファーストクラスに乗る人の「クレーム」についてです。(CCI代表取締役・元国際線チーフパーサー 山本洋子)
クレーム対応、
謝罪しても納得してもらえないケースも
ビジネスには「お客様」が必ず存在します。業種業界を問わず商品やサービスを提供する企業には、それらをお求めいただけるお客様が必ずいらっしゃいます。
企業はお客様満足度を高めるために企業努力を重ねるのですが、すべてのお客様に100%ご満足いただけることはまずありません。商品の不具合、サービスの不手際などがあると、ご意見やクレームとなって返ってきます。
航空会社も同じで、お客様から日々多くのご意見が寄せられます。
お叱りやクレーム、ご提案だけでなく、お褒めのコメントなどを頂戴します。予約や空港、客室など部署によっても異なるのですが、ハード面からソフト面にいたるまで内容も多岐にわたります。
CAが所属する客室乗員部にもお客様からのさまざまなお声が寄せられます。フライトを終えた後にWEBでお問い合わせをいただいたり、コメントカードという形で会社に届くのですが、CAが直面するクレームは直接機内でお客様からいただくことが多いのが実態です。
「手荷物を収納する場所がない」とか、「食べたかった食事が食べられなかった」とか、「CAの態度が悪い」などさまざまなご意見があります。当然、こちらに非がある場合は誠心誠意おわびをするのですが、中には謝罪をしてもご納得いただけないケースも多々あります。
例えば、食事に関するクレームです。「食べ物の恨みは恐ろしい」とはよく言われることですが、中には声を荒らげて怒りを爆発させるお客様もいらっしゃるのです。しかし、ビジネスクラスとファーストクラスの乗客ではそんなときでも違いがあると感じます。