上の図の逆ピラミッドを見てみてください。お客さんがモノやサービスを購入する際には、「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入・申込」というフローを辿っていきます。集客にあたっては、この逆ピラミッドのフロー(これを「ファネル」と言います)で考えることが非常に重要になってきます。

 YouTubeは、ライトな情報であるファネルの上のほう、「認知」「興味・関心」のフローが得意な媒体です。いきなり「購入・申込」に繋げようとする企業が多いですが、それではなかなかうまくいきません。9割がたの企業がここから始めてしまいます。

 例えばスーツ店がチャンネルを開設して、最初から「購入・申込」に繋げようとすると「当店の取り扱いスーツ種類」「当店のコロナの取り組み」「初めて入店される方はどうすればいい?」などをテーマにした動画になります。観る側としては、いきなり商品を紹介されても、あまり興味を持たない人が多いものです。一般の視聴者が気に留めるような内容で始めることが大切です。

 スーツ店のチャンネルであれば、「ネクタイの結び方とコツ」「女子受けが良いスーツスタイル」「今さら聞けないボタン留めルール」などが、一般視聴者受けしやすいでしょう。YouTubeで発信するからには、YouTubeの得意な層「認知」「興味・関心」にフォーカスしたテーマ、赤の他人でも興味を引くテーマを最初に投稿することが効果的なのです。

動画のテーマ選びに迷ったときの考え方

 YouTubeのチャンネルを始めるにあたり、なかなかテーマが思いつかない場合もあると思います。

 そんな方にお勧めなのが、「お金」「健康」「人間関係」「恋愛」「ダイエット」といったテーマから、自社や自分のビジネスに合うテーマを見つけることです。これらのテーマは普遍的に多くの人が興味を持つ分野です。10年後、20年後も変わらずに人々が欲しているジャンルの情報といっても過言ではないでしょう。

 短期的には自社の商品には結びつかない場合もありますが、多くの人の興味を引くことに成功し、あなたやあなたの会社の認知が広がれば、「なんでもいいから、あなたの商品が買いたい」「この会社のファンだから、何か買って貢献したい」という視聴者の応援心が生まれてきて、結果的に自社の商品の売上に繋がってくるものです。