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オフィスビル、ホテルなど幅広く不動産事業を手掛ける森トラスト。新型コロナウイルスの変異株などで先行き不透明の観光業界だが、伊達美和子社長はいずれインバウンドが戻るときが来ると予測する。一方で「東京・京都・北海道頼みのインバウンド戦略じゃ駄目」とも話す。特集『総予測2022』の本稿では、その提言の意図を聞く。（聞き手／ダイヤモンド編集部 大根田康介）
「週刊ダイヤモンド」2021年12月25日・2022年1月1日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は原則、雑誌掲載時のもの。
理想のストーリーを描くはずが
2020年の状況まで逆戻り
――新型コロナウイルス変異株により入国規制が強化され、観光業界は先行き不透明です。
理想のストーリーは、こんな感じでした。
2021年秋はコロナ禍で蓄積された国内需要でどうにか対応し、繁忙期の年末年始を避けてGo Toトラベルキャンペーンを再開する。
海外からのビジネス需要を徐々に受け入れてうまく軌道に乗せつつ、22年のゴールデンウイークあたりから訪日外国人観光客（インバウンド）も受け入れる。
これを実現できればよかったのですが、現状では20年の時と同様、秋ごろまでは良くても冬に入るとまた厳しくなるでしょう。特にビジネス需要が復活しない限り、シティーホテルは苦しいと思います。
――リゾートホテルも厳しい？
