利用できるサービス内容は、どのくらい介護が必要かによって、要支援1~2、要介護1~5の7段階に区分される。区分ごとにサービスの利用限度額が決まっており、いちばん少ない要支援1は4万9700円、いちばん多い要介護5は35万8300円となっている。そして、利用者は実際に利用した介護費用の1割を自己負担する。

 ただし、収入が年金だけの人などは1割でも支払うのが厳しいこともある。そのため、1ヵ月の自己負担額は収入に応じた限度額が設けられており、それが前回の本コラムで紹介した高額介護サービス費だ。

 高額介護サービス費の自己負担限度額は、所得に応じて次のように4段階に分かれている。

 たとえば、1ヵ月に利用した介護保険の自己負担額が3万5000円の場合、第4段階の人は還付を受けられないが、第2段階の人の限度額は1万5000円なので、申請すれば差額の2万円を払い戻してもらうことができる。

 ここで対象者の条件としてポイントになるのが、「世帯全員が住民税非課税」という点で、同居する家族の収入も合算して計算されるということだ。

 介護を受けている本人の収入が国民年金の年額78万円だけなら、住民税は非課税だ。この場合、同居の家族がいなければ第2段階になる。しかし、子どもなどと同居していて、その他の家族に住民税が課税されるだけの収入があると第4段階になる。

 介護利用者本人の収入は同じでも、同居する家族の収入によって介護費用が大きく変わってしまう。そこで、親の介護費用を節約するために、現実的に行われているのが「世帯分離」という手段だ。